この夏、無性にホラー小説が読みたくなった!3
こんにちは、今日は調子がいいのでつづきを!
- 作者: 貴志祐介,酒井和男
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2000/12/08
- メディア: 文庫
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でも、いつか読もう!
さて、「天使の囀り」読み終わりました。気持ちが悪くなりました。
主人公の女性はホスピスで終末医療に携わる精神科医。作家の恋人が新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してから、彼の人格は変化し自殺を遂げてしまう。さらに他の調査隊メンバーも立て続けに自殺しているのが明らかになる。
アマゾンで一体なにが!?
以下多少のネタバレがあるかもしれませんので、未読の方はご注意願います。
あ~なるほど、そっち系ね~みたいな軽いノリで読み始めましたが、間もなく、ン!?イカン!こんなカンジで読んではならぬ小説様だ!お正座お正座!と背筋を伸ばさないと罰があたりそうな濃厚で神々しい文章。
登場人物像にしろ、多様な分野からの専門的な裏付けにしろディテール表現のこだわりには思わずうなっちゃいました。医療関係の専門用語のオンパレードと、神々のカタカナ名前に及び腰になりながらも(5文字以上のカタカナが容易に記憶できない脳につき)必死に食らいついて読破しました。
最後は、嵐の後の静けさのような雰囲気ではありながら複雑なシチュエーション。
主人公に、そうだよね!わかります。と言いたいです。
予想を裏切る展開に、軽く興奮してしまうくらい読み応えありました。
もう一度言います。気持ちが悪いです。
中盤からの気持ちの悪さは格別ですww 虫嫌いの方はお気をつけて。
後半に出てくる気の毒な人々の姿も、現実のものを見て書いているのかと思うほどの細かな表現。…恐ろしい…。
はいそうです。私の頭の中で凄い姿が再生されてしまいました。
他の読者のかたと頭の中の彼らの姿くらべしてみたいほどです。
またしてもホラー小説における、読者自身の想像力の効果って大きいなと思いました。
作者の表現をできるだけ忠実に脳内で再現しながらも、自分の一番恐れる形に創りあげて恐れおののく…。
自分の恐怖することをあえてすることで楽しくなっちゃってるって…私…大丈夫?感染しちゃってる…?
天使?天使来てる?
…だがしかし、この作品でもなかったのです。この夏読みたいホラー小説を探すたびは続く…